HEATSANC株式会社 SYSTEM SOLUTION COMPANY
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COMPANY TANK[11月号]に掲載された記事の内容を下記に掲載しております。
インタビュアには女優の矢部美穂さに担当して頂き、1,2時間の対談内容が書かれています。

土田 晃也(ツチダ テルヤ)
HEATSANC 株式会社 代表取締役 CEO

神奈川県出身。大学に進学するも自立心止みがたく退学し、以後、様々な職を経験。IT業界に可能性を見出し、ソフトバンクではYahoo!BB事業の立ち上げメンバーに参加した。2003年、HEATSANC(株)設立。今年節目の5期目を迎え、更なる躍進を期す。

HEATSANC 株式会社
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-9-12 ピトレスクビル 3F
TEL 03-5724-5780
FAX 03-5724-5781
URL http://www.heatsanc.co.jp/

志を育てる

矢部: 社長は2003年の御社設立以前から、IT業界での起業を考えておられたのですか。
土田: 最初は特に業種を限定していませんでした。私は神奈川桐蔭学園の出身で、上智大学に進学しましたが、そのまま卒業して企業に勤めるよりも、自分で事業がしたいと考えていました。それで、まず社会を知るために大学を退学し、様々な仕事をお金の為ではなく経験を積むという観点で懸命に行ってきました。コンピュータ関連が有望だと見極めたのが今から9年前、23歳の頃です。
矢部: その頃はまだ、インターネットなども、今ほど一般的ではない状況でしたよね。その中で逸早く事業の可能性を見出されたと。
土田: はい。産業革命が社会経済の仕組みをそれまでとは全く違ったものに変えていったように、情報革命により社会構造が大きく変わるチャンスだと感じていました。革命期には身分制度、つまり「金持ちの子供は金持ち」のシャッフルが起こります。自分のような経験もスキルもない人間でも、情熱を持ち、夢を描ければ、その想い一つで人生を変化させることが出来る。そう考え、必然的に、選ぶ仕事もIT関連になりましたね。携わってきた仕事の一例をあげると、ソフトバンクのYahoo!BB事業に立ち上げメンバーとして参加しました。ちょうど、企業におけるコンピュータの使い方が、1台何千万円もする大型コンピュータを使う方式から、一般用のパソコンを組み合わせてシステムを効果的かつ安定的に稼動させる方式にシフトしていく時代で、私のような駆け出しのエンジニアでも、実践を通じ技術を身に付けられました。
矢部: 実践で覚えれば一番身に付くでしょうし、コンピュータの過渡期に立ち会ったというのは、いい体験をされましたね。
土田: ええ。それに、各業種や分野で傑出している人と直接接せられたのが非常に良かったです。例えばソフトバンクの孫さん。あれほどの地位にありながらすごくフランクな方で、私たちのフロアに下りてきて、「ヨッシャいくぞー!」なんて、直接発破をかけてくれるんですよ(笑)。自ら率先して組織を動かしていく姿勢、事業を展開させる際の考え方・・・・「ああ、こういう風にするんだな」という発見をたくさんさせて頂きました。

人間力重視

矢部: 起業当時は、何名体制で?
土田: 私一人でスタートし、すぐに友人や知人を誘い入れました。皆、駆け出しの頃の私同様、コンピュータの専門知識もスキルもない人間ばかりでしたが、決まった場所、決まった時間で雇われて働く境遇にストレスを感じていた点は共通で、不案内な仕事に初めは不安を訴えながらも、徐々に意欲を持って仕事を覚えていってくれましたね。
矢部: 社長が上手にモチベーションを引き出したのでしょう。現在は何人体制ですか。
土田: 17人です。これまでは縁故で人材を揃えてきましたが、今後は一般採用にシフトするつもりです。5期目に入り、社としても節目の時期を迎えましたから。その際には、技術や知識よりも人間性、各人の人間力を重視したいと思っています。昔、日本の企業社会では学歴が評価されました。それが技術力重視に変わり、これからは人間力が求められる時代になると考えています。当社の新人採用は、年齢や性別を問わず一緒に働きたい仲間と思えるかどうかが一番のポイント。また、これからは女性エンジニアも、積極採用・育成を進める方針です。
矢部: 責任ある立場で、達成感のある仕事をしたい女性は多いはず。社長の方針に、ぜひ期待します! そのように柔軟な考え方を身に付けたのも、やはり様々な職場で、様々な経営者から影響を受けたからでしょうか。
土田: そうかも知れませんね。今も、仕事で関係する士業の先生方や私淑する経営者から、たくさん勉強させて頂いています。具体的なアドバイスを頂くというより、お会いした際の言動などから薫陶を受けて、身近なお付き合いを通じて身に付けていく事柄が多いですね。難しい判断に迫られた時には、「この人だったらどう動くか?」とイメージして事を運ぶんです。それが自然に勉強になるんですよ。  あと、自身が経営側に回った影響も大きいです。物の見方や考え方が、以前とは一変しました。最近は、失敗も失敗と思わず、「この事象を踏まえると何が見えるか?」と考えるようになりました。仮に売上が一時的に落ち込んでも、何か足りない部分があってこうなったのだから、むしろ解決すべき要素があるのが分って良かったと、ポジティブに考えます。経営とはあらゆる問題解決の連続。そう考えないとやっていられませんからね(笑)。

夢のある人生

矢部: それも、社長のおっしゃる人間力の一つかも(笑)。経営者になって、他にはどんな点が変わりましたか。
土田: 生活が変わりました。以前は住めなかった家に住めて、乗れなかった車に乗れるようになりました(笑)。しかしそれで裕福になった実感があるかと言えば、また別の話のような気がします。それに、自分一人で小金を持っていても意味がないので、よく皆に大盛還元しています。場所柄、事務所の周辺には美味しい飲食店がたくさんありますから(笑)。
矢部: 最近、日本の企業社会では、社内のメンバーで飲みに行くような習慣が廃れている印象がありましたけど・・・・。
土田: 当社は違います。私は、個人的にもあのスタイルが好きですね。ガード下の赤提灯で、上司が悩んでいる部下の肩を叩きながら、「今日は俺が奢るから、上下関係は抜きにして、何でも話そうぜ」なんて、日本らしくていいと思う。せっかく10年から20年、一緒に働く仲間なのだから、上からの圧力で仕事に取り組ませる縦の関係ではなく、何でもフランクに話しあえる風通しの良い横の関係を、お互いの間に作っておきたいんです。
矢部: それは仕事の上でも、互いにやる気を刺激しあい、一緒に高め合っていくことに通じるのかもしれませんよね。
土田: おっしゃるとおり。それに、若い世代には、「仕事を通じてこうなっていきたい」という夢や理想を持っていない人が多いのですよ。でも食事をしながら、お酒を飲みながらだと、本人でも気付かなかった理想のイメージが、考えの底から出て来ます。そうやって少しずつ、夢や目標を現実的なものとして意識させていくんです。それはやはり、事務所で仕事をしているだけでは出来ないことです。
矢部: まるでカウンセラーですね。でも、一番大事な部分だと思います。御社は、社員の結束力の強さが、他社にない強味になっていそうです。
土田: ありがとうございます。おっしゃるとおり結束力は強いですし、社内の雰囲気も非常にいいですよ。しかしそれも、各自が業務遂行能力をしっかり備えた上でのこと。当社の場合、私自身が常に成長を目指すのは勿論、親代わりとなって本人の意欲を引き出し、一人前のエンジニアに育てていきたいので、しっかり付いて来て欲しいですね。
矢部: 頼もしいですね。では最後に、今後の目標を教えて下さい。
土田: 今までの当社は家業的な在り方でした。しかし今後は、これを厳密な意味での企業にしたい。その気になればいつでも上場できる業容を備え、HEATSANCという法人格を前面に出していきたいですね。もちろん、人を大事にする姿勢は変えないままで、です。
矢部: ぜひその姿勢で!頑張って下さいね!
<GUEST COMMENT>
「感覚的に学ぶ」「理想の状態をイメージしてそれを目指す」といった表現が随所に挟まり、すごく感性の鋭い方なのだなと思いました。直接お付き合いして吸収することって、確かに多いですよね。ご自分が学んだやり方を社員に対しても率直に実践されて、考え方も柔軟ですし、今後もバランスよく事業を発展させていかれる予感がします。(矢部 美穂)